1.読書
ストレスを軽減させる方法として意外に知られていないのが、この「読書」です。
近年、「読書離れ」や「活字離れ」が進んでおり、読書をしている人が減ってきているのは事実です。しかし、それは非常にもったいないことだと思います。
なぜなら、読書にはストレスを軽減させる高い効果があるからです!
読書がストレス軽減に効果的だということを証明する研究があるので紹介します。
2009年にイギリスのサセックス大学が、「どの活動がストレスレベルを1番下げるのか」を調べる実験をしています。
その結果がこちらです↓
読書…68%
コーヒー…54%
散歩…42%
ゲーム…21%
読書が68%で、ストレスレベルを1番下げる効果があるという結果になっています。
私は生活の中で疲れたことがあると、よく読書をするようにしています。読書をしているときはその読んでいる本の世界に入り込むことができ、自分の身の回りの問題から一時的ではありますが、離れることができます。
ここで1つアドバイスですが、読書をするときは「小説」をおすすめします!
小説の方が、ビジネス書や専門書よりも世界観がしっかりしていて、内容に入り込みやすいです。また、作中の登場人物に感情移入することができるため、リラックス効果が高いです。
ちなみに、私は毎朝淹れたてのドリップコーヒーを飲みながら読書をしています。朝に日光を浴びることで幸せホルモンと呼ばれている「セロトニン」の分泌を促進させることができるため、リラックス効果が高まります!
皆さんもぜひ試してみてくださいね。
2.運動
「運動」がストレス軽減に効果があるということはよく耳にすることがあると思いますが、これは本当です。
運動をすることによって、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が活性化し、ストレスホルモンが低下します。
その結果、
疲労回復が進む
睡眠が深くなる
モチベーションがアップする
感情、気分の安定化
などの効果を得ることができます。そして、私たちのストレスが軽減されます。
実は、運動がストレス軽減につながることは、厚生労働省も証明している事実なんです。
厚生労働省が発表した「健康づくりのための身体活動基準2013」では、
身体活動(生活活動・運動)に取り組むことで得られる効果は、将来的な疾病予防だけではない。日常生活の中でも、気分転換やストレス解消になることで、いわゆるメンタルヘルス不調の一次予防として有効であること、ストレッチングや筋力トレーニングによって腰痛や膝痛が改善する可能性が高まること、中強度の運動によって自己効力感が高まること等、様々な角度から現在の生活の質を高めることができる。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」
とされています。
また、アメリカの運動免疫学者のパッフェンバーガー氏が、ハーバード大学の卒業生10,201名を対象に行った、運動とうつ病の関係性がわかる研究があるので紹介します。
ハーバード大学の卒業生10,201名に対して23~27年の追跡を行った結果、387名がうつ病を発症しました。そして、歩行や階段昇降などによるエネルギー消費量が多い者、またはスポーツの実施時間が長い者の発症率が低いという結果になっています。
将来を健康に過ごすためにも、今のうちに運動をする習慣をつけていきたいですね。
3.入浴
現代では、「入浴」は私たちの生活には欠かせない習慣の1つとなっていると思います。
勉強や仕事終わりのお風呂はとっても気持ちいいですよね。皆さんも実感したことがあると思いますが、入浴にもストレス軽減効果があります!それはなぜかというと、
入浴をすることで、副交感神経が刺激されて、精神の緊張がほぐれるからです。
しかし、注意点が1つあります。
それは、38~40℃のお湯につかることです。
少しぬるめのお湯の方が、副交感神経を刺激する作用が強いです。逆に、42℃以上になってくると交感神経を刺激してしまう恐れがあるので注意が必要です。
入浴中のリラックス効果を高めるために、おすすめの方法があります。
それは、「入浴剤」を使うことです。
入浴剤を使うことで、入浴剤の香りを楽しみながら心身を癒すことができます。また、入浴剤によっては肩こりや肌荒れなどを改善させる成分が含まれているものもあり、おすすめです。
4.睡眠
最後は「睡眠」です。
最初に言います、睡眠によるストレス解消効果はとても高いです。
睡眠コンサルタントかつ睡眠科学者であり、カリフォルニア大学バークレー校教授のマシュー・ウォーカーは、著書「睡眠こそ最強の解決策である」の中でこのように述べています。
もちろん、健康的な食生活と定期的な運動も大切だ。しかし最新の研究によって、どうやら、食事、運動、睡眠のうち、健康のためにもっとも大切なのは、睡眠であることがわかってきた。
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」2018年5月18日出版
この記事では「運動」のストレス軽減効果についても説明してきましたが、どうやら「睡眠」の方が運動よりも効果が高いみたいですね。
睡眠不足になると、感情が不安定になります。そして、ささいなことでもイライラしてしまい、ストレスが溜まりやすくなります。ストレスを予防するという意味でも、睡眠は重要な役割を果たしています。
では、健康な身体を維持するために必要な睡眠時間はどれくらいなのでしょうか。
カリフォルニア大学の睡眠時間と死亡率を調べた研究によると、睡眠時間が「6.5時間~7.4時間」の人の死亡率が最も低くなっています。
適切な睡眠時間は人の身体によってさまざまだと思いますので、「絶対に6.5時間~7.4時間寝なきゃいけない」ということでもありません。しかし、「最近寝ても疲れが取れないな」と感じる方や、「最近集中力が続かない」と感じている方は、1度自分の睡眠時間を振り返ってみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
樺沢紫苑 『ストレスフリー超大全-人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト』2020年7月1日出版
マシュー・ウォーカー「睡眠こそ最強の解決策である」2018年5月18日出版
厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」
武田典子 内田直 「うつ病運動療法の現状と展望」