【あらすじ・考察】村上春樹の最新長編小説『騎士団長殺し』は駄作なのか、考察してみました。

みなさんこんにちは。

今回は、村上春樹さんの最新長編小説(2022年7月時点)『騎士団長殺し』の【あらすじ・考察】を書いていきたいと思います!

『騎士団長殺し』について:村上春樹の最新長編小説!

『騎士団長殺し』について、簡単にまとめてみました。

  • 2017年出版
  • 発行部数130万部突破
  • 村上春樹の最新長編小説
  • 2部作で1000ページを超える長さ
  • 一部で駄作とささやかれている?

合計1000ページを超えるほどのボリュームになっている本作ですが、実は評価が大きく2つに分かれているみたいです。

実際、いろんなサイトの読者の感想を読んでみると、高い評価をしている人がいる一方で、「退屈」「つまらない」といった酷評をしている人も少なからずいました。

この記事では、そこら辺の事についても考察していこうと思っています。

『騎士団長殺し』の”20秒”あらすじ

主人公は妻である「ユズ」との離婚話が理由で、友人の父親であり有名な日本画家の「雨田具彦あまだともひこ」が使用していたアトリエを借りて暮らすことになる。

アトリエで生活していたある日、主人公は屋根裏で雨田具彦の未発表作品「騎士団長殺し」を発見し、その絵画はとてつもない魅力を秘めた作品だということがわかる。

そして、夜な夜な聞こえてくる鈴の音に導かれ、敷地内にある祠を掘って小さな鈴を発見する主人公。

その後、身長60センチほどの小人を居間で発見し、その小人は自分は「イデア」だと証言する。

そこから主人公は思いもよらない事態に巻き込まれていくことになる。

イデアとは、「理念」、「時空を超越した非物体的・絶対的な永遠の存在」というような意味があるみたいです。

イデアをキャラクターとして登場させるところはまさに村上春樹さんらしいですね。

『騎士団長殺し』の考察:駄作なのか徹底考察!

読者の評価

まず最初に、『騎士団長殺し』を実際に読んだ読者の人たちの言い分を見ていきたいと思います。

まずは『騎士団長殺し』を好評している人の理由です。

好評の理由

  • 読みやすい
  • 謎が気になって読みだすと止まらない
  • 登場人物が魅力的
  • 村上春樹ワールド全開

好評している人たちの言い分としてはこんな感じですね。

対して、酷評している人たちの理由を見ていきます。

酷評の理由

  • 新鮮味がない、パターンが過去作と一緒
  • 退屈
  • 物語の始まりが遅く、スケールが小さい

他にもいろいろあると思いますが、だいたいはこんな感じです。

専門家の評価は?

次に、専門家の評価はどうなっているのか見ていきます。

あまり良い評価ではないのかなぁと予想していたんですけど、評論家の意見としては意外とポジティブなコメントが多くありました!

その内容を簡単にまとめてみました。

  • 完結感がある (文芸評論家 大森望氏)
  • 物語の構造がはっきりしている (同)
  • 丁寧な説明 (同)
  • 個性的なキャラクター (同) 
  • 最良の村上春樹論 (橋爪大三郎)

評論家の視点からすると、この『騎士団長殺し』はかなり高い評価を得ていることがわかりますね。

僕の評価:「村上春樹らしさは健在している」

村上春樹ファンの僕の感想としては、『騎士団長殺し』はこれまでの作品と同じように十分に楽しむことができました!

たしかに、パターンが過去作と同じだったり、スケールが小さくなった(舞台が狭くなったのかな)のは否めません。

それでも、「村上春樹らしさは失われていない!」というのが僕の出した結論です。

村上春樹の作品が好きな方だったら今作も十分楽しめるんじゃないかと思います。

結論:『騎士団長殺し』は”駄作”なんかじゃない!

読者、専門家、それと僕の意見から結論を出すと、

【『騎士団長殺し』は駄作なんかじゃない!】

となります。

世に出回った作品だったら全て評価の賛否は分かれると思うので、今作についても同じような現象が起こっただけなんではないでしょうか。

【さいごに】:文庫化されている&無料で読む方法!

『騎士団長殺し』は文庫化されています!

『騎士団長殺し』は2部作で1000ページを超える超大作なんですが、長いのが気になる方はとりあえず「文庫本」を買ってみるのをお勧めします。

文庫本だと、1部が2冊に分かれていて合計4冊です。

1冊あたり約330ページぐらいだと思います。

『騎士団長殺し』を無料で読む方法

Amazonが展開する「Kindle Unlimited」の初回30日間の無料体験を利用すると、『騎士団長殺し』を無料で読むことができます。

電子書籍で構わないのであれば、是非読んでみてくださいね。