【あらすじ/感想】小説「桜のような僕の恋人」-2022年3月24日からNETFLIX映画で独占配信-

  • 2022年3月21日
  • 2022年4月1日
  • 読書

今回紹介する小説はこちらです。

2017年に発売された本作。

本作は、哀しくも読者に感動と勇気を与えてくれる恋愛小説となっています。

著者は「今夜、ロマンス劇場で」や「この恋は世界でいちばん美しい雨」を手掛けた宇山佳佑氏。

そしてこの作品、なんと2022年3月24日からNetflix映画として世界独占配信される予定になっています!

『桜のような僕の恋人』ティーザー予告編-Netflix

出演:中島健人 松本穂香 永山絢斗

2022年 3月24日~ Netflix 独占配信


 
reo
この記事では、僕が原作小説を読んだ感想を述べようと思うので、これから映画を観ようと思っている人の参考になれば幸いです。
号泣度★★★★★
読みやすさ★★★★★
ここで読んでほしい桜満開の公園のベンチ

目次

内容紹介

「早老症」とは?

感想

内容紹介

主人公はフリーターの青年、晴人。

そしてヒロインは美容室で働く美咲。

晴人は初めて通う美容室で自分を担当してくれた美咲に一目惚れし、積極的にアプローチをかけます。

美咲に認めてもらうため、諦めていたプロカメラマンの道を再び歩み始める晴人。

そんな晴人に美咲も少しずつ心を惹かれていき、二人は付き合い始めることになります。

幸せな時間を共有していた二人ですが、美咲がある病気に罹っていることが判明します。

早老症。

人の何十倍もの早さで老化が進んでしまうこの病気に疾患した美咲。

晴人にだけは自分の醜くなっていく姿を見せたくないと思った美咲の決断は、、。

二人は一体どうなってしまうのか。

「早老症」とは?

作中で美咲が疾患した「早老症」について詳しく調べてみました。

早老症とは、20歳代から急激に老化が進んでいく遺伝病です。

症状は、白髪、脱毛、白内障、しわ、筋肉の縮小といったものがあり、実際の年齢より老けて見えることが特徴です。

この早老症ですが、日本国内では約2000名の患者さんがいるそうで、なんと世界全体の患者さんのうち約6割を日本人が占めているそうです。

日本人に非常に多い病気であるといえます。

現在ではまだ根本的な治療方法がないみたいですが、早老症によって伴う悪性腫瘍や心筋梗塞の治療法の進歩により、以前は40歳代でお亡くなりになる方が多かったそうですが現在は50~60歳代まで生きていらっしゃる方もいるそうです。

感想

このように、ヒロインが病気に罹ってしまうケースの恋愛小説は他にも多くあると思いますが、本作が他とは違うところは「早老症」という病気にあると思います。

若く美しくありたいという女性の自然な感情とは裏腹に、老化が急速に進んでいくこの病気。

女性が発症するには精神的な苦痛が特に大きいこの病気によって作中での美咲の苦しみがいっそう引き立てられています。

人の何十倍もの早さで老化してしまう「早老症」を患う美咲の苦痛が作内の至る所で描写されており、それは読者の胸を締め付けます。

日に日に老化していく苦しみと闘う彼女の気持ちがひしひしとページ越しに伝わってきました。

また、彼女に突然降りかかったその試練は彼女だけのものではなく、彼女を支える人々もまた、悲しい現実に胸を締め付けられる思いを抱きます。

しかし、早老症と闘う美咲の姿は読者の胸を締め付けるとともに、僕たちを勇気づけてくれるのも事実です。

もし「自分」が、「自分の恋人」が早老症にかかっていることがわかったら、自分ならどうするだろうか。

そう考えずにはいられなくなる小説でした。