みなさんこんにちは。
今回はこちら、
『残月記』小田雅久仁
について紹介していきたいと思います。
1.『残月記』とは?どんな作品??
1.ダークファンタジー小説
『残月記』は、小田雅久仁さんが執筆された「ダークファンタジー小説」です。
単に「ファンタジー小説」ではなく「ダーク」を付けたのは、この作品は全体的にかなり重苦しくて暗い物語になっているからです。
例えば、「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」みたいな。
アニメを観たことがある人ならわかると思いますが、2つとも決して明るい内容の話ではないですよね。
『残月記』もこの類の作品になると思います。
2.『残月記』の目次 -「月」をテーマに3つの中編小説が収録されている-
本作の目次はこのようになっています。
- そして月がふりかえる p.3~p.74
- 月景石 p.75~p.166
- 残月記 p.167~p.381
(今回はこの「残月記」についてのあらすじと感想です)
「月」をテーマにした作品が3つ収められています。
特に3つ目の「残月記」はこの本のタイトルにもなっているように読み応え抜群でした!
詳しくは後程解説します。
3.2022年本屋大賞ノミネート作品!
この『残月記』ですが、なんと2022年本屋大賞ノミネート作品となっています。
個人的には、ノミネートされるべくしてされた作品だと僕は思います。
惜しくも大賞受賞はなりませんでしたが、大賞受賞作品の「同志少女よ、敵を撃て」に引けを取らないぐらい本作は面白かったです。
2.こんな人におすすめ!
・ダークファンタジー小説を読みたい人
・壮大なスケールの物語を味わいたい人
3.『残月記』のあらすじ
(今回は本書の3つ目に収録されている「残月記」のあらすじと感想を書いていきます。)
かつて21世紀の日本、世界で蔓延し多くの人々を苦しめた感染症である”月昂”。
月昂に感染すると2年後に死ぬ確率は50%、3年後には65%、5年後には83%にも上る。
”宇野冬芽”も月昂に感染したその一人。
とある一件で感染したことが衛生局にばれて補導される冬芽。
月昂者の療養所に送られて死ぬまで強制労働をさせられると思っていた冬芽だったが、彼に待ち受けていた運命とは・・・。
2050年頃、救国党が支配する日本で月昂に感染した青年が自分の人生を切り開くさまを描いた壮大なダークファンタジー小説!
4.『残月記』を読んだ感想
壮大なストーリ-に引き込まれる
本作の魅力は、なんといってもその壮大なスケールで描かれるストーリーだと思います。
“月昂”という感染症を軸にした1人の青年の物語ですが、彼の波乱に満ちた人生を辿っていくのはとても面白かったです。
これほどの内容が200ページ程度で書かれていると思うと少しびっくりしますね。
感覚としては300~400ページほど読んだ気分です。
それぐらい、文章に無駄がないということなのでしょうか。