みなさんこんにちは。
読書のお供は一杯のコーヒー。
コーヒー豆です。
これまでに『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』を参考に、フィンランド人の「働き方」「休み方」について記事を投稿してきました。
今回が「シス編」ということでラストです。
この「シス」という言葉、聞いたことがない人がほとんどではないでしょうか?
「シス」とは、いわばフィンランド独自の考え方、国民に染みついている意識のようなものです。
「世界幸福度ランキング5年連続1位」を維持しているフィンランド。
その国民が胸に抱く「シス」とは一体どんなものなのか?
それを説明するとともに、僕の「シス」に対しての感想の記事になっていますので、ぜひ最後までご愛読ください。
1.「シス」とは?
「シス(SISU)」とは、フィンランド人が共通して持つ考え方のことです。
具体的に、本書ではこのように説明されています。
「シスは仕事や、人生において、灰色の岩さえ突き破ってまでも、何かを成し遂げたいという強い気持ち。不可能に見えても立ち向かい、やり遂げてしまうこと」
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』 堀内都喜子 p.163
この言葉は著者が友人から聞いたものらしいです。
本書でも述べられているんですが、日本の「頑張る」という表現に近いような気がします。
しかし、全く同じ意味というわけではありません。
日本でよく使われる「頑張る」は、テストを頑張るや就職を頑張るなどの一時的な場面で用いられることが多いです。
対して、「シス」はフィンランド人が共通して持つ民族性のようなものだと思います。
言い換えれば、彼らの根底に刻み込まれている意識です。
そのためもあってか、日常生活で「シス」という言葉を使うことは少ないみたいです。
彼らの気持ちの根底に「シス」があるという事実。
それは人生を生きる上で彼らの強いアドバンテージになっていることは間違いないです。
2.「シス」と幸福度に関係はあるのか
フィンランド人の民族性ともいえる「シス」。
僕は、フィンランド人が「シス」の気持ちを内包していることが少し意外でした。
というのも、フィンランド人って世界幸福度ランキング5年連続1位に輝いていたり、午後4時には仕事が終わったり、有休消化率がほぼ100%じゃないですか。
その事実があってか、僕はフィンランド人は穏やかな性格で、のんびりした生活を送っているように思っていました。
だから、フィンランド人が彼らの人生や仕事に対してこんなに強い気持ちを持っていること、それも「灰色の岩さえ突き破ってまでも」だという事を知ったときは正直驚きました。
しかし、よく考えると世界幸福度ランキング1位に輝ける理由はここにあるんじゃないかと思います。
「自分のやりたいことを最後までやり遂げる。」
「できるかどうかわからないけど、とりあえずやってみる。」
このポジティブな意識がフィンランド人の生活を豊かにしているのではないでしょうか。
何もしないでいるより、何かに挑戦しているときの方が楽しいのは明白です。
挑戦する時間を作るために仕事ばっかりしていられないから、定時には帰宅するし有休も全部使うんじゃないですかね。
少なくとも、この「シス」がフィンランドの充実したワークライフバランスと高い幸福度に無関係だとは思えないです。